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腸内環境について

ふだんからダイズ食品を積極的にとるようにして腸内細菌を活発に

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イソフラボンをとるだけでは効果はない

近年、ダイズに含まれるイソフラボンが、女性ホルモン(エストロゲン)に似た作用があると注目されてきました。肌や髪を若々しく保ったり、血管や骨を丈夫にしたり、更年期障害や骨租しょう症を防いだりするなど、女性にとって若返りをもたらす物質といわれてきたのです。

ところが、最近、イソフラボンをとるだけでは、女性ホルモンに似た作用は得られないことがわかってきました。イソフラボンから、エクオールという物質が作られないと、女性ホルモンに似た作用を発揮できないのです。

腸内でエクオールに変わるのは、ダイゼインというダイズイソフラボンです。これが、ある種の腸内細菌に代謝されて、エクオールに変わります。このエクオールに、女性ホルモンと同じような働きがあるのです。

しかし、エクオールを作ることができる腸内細菌は限られており、それが少ないと、いくらダイズ食品をとってもエクオールはうまく作られません。現在、エクオールを作ることができる腸内細菌は、15種類ほど発見されています。

では、エクオールは肌にどのような作用を及ぼすのでしょうか。藤田保健衛生大学の医学部皮膚科では、大塚製薬の研究グループと共同で、閉経を迎えた女性にエクオールのサプリメントをとってもらい、肌の変化を調べました。

肌が若返ると研究で判明した!

対象者は、エクオールを産生できない46~63歳の女性101名です。対象者を三つのグループに分け、1群はエクオールが入っていないもの(プラセボ)、2群はエクオール10mg、3群は30mgを、それぞれ12週間、毎日飲んでもらいました。

そして、飲用の前後に、目尻のシワの面積・深さ、肌の水分量、水分蒸散量、肌の弾力性などを比較しました。

その結果は、一目瞭然でした。エクオールなしの1群は、シワの面積率が20%広がり、深さも5%深くなりました。エクオールを作れない人は、わずか12週間で肌の老化がかなり進むことがわかります。

一方、エクオールを毎日10mg飲んだ2群は、シワの面積は若干ふえたものの、深さはあまり変わらず、肌の老化はおさえられていました。

そして、エクオールを毎日30mg飲んだ3群は、シワの面積はほとんど変わらず、深さは逆に浅くなっていました。老化をおさえるどころか、肌が若返っていたのです。

更年期症状やメタボにも改善効果がある

なぜ、このように大きな差が出たのでしょうか。

クリームのように肌に塗るものは、皮膚の表面に近い部分(表皮)に作用して、浅い小ジワに効きます。しかし、口から摂取したものは、皮膚の内側から作用します。深いシワがこれだけ改善したのは、おそらく、エクオールによって皮膚の真皮(表皮の内側)のコラーゲンがふえて、肌にハリが出たためでしょう。

なお、肌の水分量や水分蒸散量、肌の弾力性も、エクオールを飲んだ群のほうがよい結果が出ました。

もう一つ大事なことは、エクオールの安全性です。女性ホルモンは、乳ガンや子宮内膜症などのリスクになることがあります。ですから、被験者には子宮内膜や乳房の検査、血液検査などを行い、エクオールの摂取前後の変化を調べました。その結果、異常は認められず、安全性に問題はありませんでした。

このように、藤田保健衛生大学の医学部皮膚科の研究では、閉経後の女性の肌の老化防止に、エクオールは非常に効果がありました。ここでの研究以外にも、エクオールは、更年期症状(ほてり・のぼせなど)、閉経後の骨密度の低下、メタボリックシンドロームなどに、改善効果のあることが報告されています。

ダイズ食品を積極的にとるようにしよう

日本人でエクオールを作れる人は、50~60%だといわれています。しかし、年代によって差があり、中高年の女性は50%以上なのに、若い女性は20~30%です。

そして、調査では、大豆の摂取頻度が高い人ほど、エクオールを作ることができる腸内細菌を持つこともわかっています。

ですから、ふだんから、納豆や豆腐、キナコ、豆乳、ミソ汁、オカラなどのダイズ食品を積極的にとるようにしてください。ダイズには、食物繊維が豊富に含まれており、便秘の改善にも役立ちます。ダイズに含まれるレシチンは、コレステロールをへらし、動脈硬化や脂肪肝を防ぐ働きもあります。

なお、腸内にエクオールを作る腸内細菌がいるかどうかは、尿検査で調べられます。ダイズ食品を食べた後、尿中にエクオールが排泄されていれば、エクオールを作る細菌がいるということです。

この検査は、一部の医療機関で受けられますが、自分で調べる検査キットも販売されています。もし、エクオールが作られていない場合は、エクオールのサプリメントで補給するといいでしょう。

 

 

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